前作『君の名は。』から3年、新海誠監督の2019年7月19日公開の映画。
上映時間114分となる今作をギュギュッとまとめて最短5分で読めるボリュームで要点だけ、ネタバレ有りのあらすじを結末まで、どこよりも簡単にサクッとご紹介します。
あらすじ(ネタバレ有り)
ご注意ください
※これ以降は作品の内容に深く関係する記述が多く含まれます。構成上、物語の進行に大きく関わらない内容は全て飛ばしておりますので簡単に物語の流れと結末だけを知りたい方のみ、予めご了承頂いた上でご覧下さい。
鳥居の先
ある病院の病室でベッドで眼を覚まさない母親を見守る少女 陽菜(ひな)。
陽菜が母親の回復を祈ると、大雨だった外にスポットライトのような光りと晴れ間が差す場所が現れ、陽菜は引き寄せられるようにその場所へ。
着いた先は廃ビルの屋上にある鳥居。
陽菜は「雨が止みますように」と願い、鳥居をくぐると青空と積乱雲が舞う不思議な空間へワープ。
そこはとても不思議な場所だった。
家出少年
離島から家出してきた16歳の少年 帆高(ほだか)はフェリーで東京を目指す際に同じくフェリーに乗っていた 須賀(すが)と出会う。
東京に着いてからバイトを探すも、学生証もない高1を雇ってくれる所はどこにも無く、漫喫で過ごす毎日。
ある日、仕事も見つけられず途方に暮れていた帆高は目的もなく、東京を彷徨い続ける。
ある日、バイトとして陽菜が働くマクドナルドに連日来ていた帆高は大した食事もしておらず、それを見かねた陽菜がそっと「あげる、内緒ね」とビックマックをこっそりプレゼントし、東京に来て一番美味しかったと喜び頬張る帆高。
そして連絡先を貰っていたフェリーで出会った須賀の元へ。
廃れたスナックを居抜きした事務所で帆高は、寝床食事付きで超常現象を扱う雑誌のライターとして須賀に雇って貰えることに。
そこで須賀の姪の 夏美(なつみ)とも出会う。
帆高は夏美と最近ネットで話題の「100%の晴れ女」を調査するも手がかりはなし。
晴れ女
とある日、帆高は街で陽菜が怪しい男達に無理矢理 建物の中に連れ込まれそうな場面を目撃。
帆高は陽菜が危険な目に遭っていると思い、一心不乱に陽菜を助けようと奮闘。
男達の隙を突いて陽菜と逃げ、廃墟ビルへ。
そこで陽菜がマクドナルドをクビになったこと、生活費を稼ぐために先ほどの男達に接触していたことなど、お互いの事情を知る。
「せっかく東京に来たのにずっと雨だね」という陽菜は帆高を連れて屋上の鳥居へ。
連日 東京は大雨。
そこで陽菜が祈ると廃墟ビルのそこにだけ青空が現れ、太陽の光が。
驚く帆高に改めて自己紹介をする、来月で18歳の陽菜は噂の晴れ女だった。
ビジネス
陽菜の不思議な力を知った帆高は、怪しいバイトをするよりも と、
ネットで晴れを願う人達の依頼に応える「晴れ女ビジネス」を陽菜に持ちかけ、
陽菜と二人暮らしをしている弟で小学生の 凪(なぎ)と共に協力して晴れを届ける依頼ビジネスを開始。
晴れ女ビジネスを立ち上げて、すぐに連日大盛況。色々な場所で晴れを届ける3人。
次第にその力は話題になり、ネットやテレビでも取り上げられる程に。
しかし依頼の急増に対応できなくなった帆高は、陽菜の疲れも考慮してビジネス休業することに。
一方、雑誌の取材で とある神社を訪れていた須賀と夏美は、そこの神主から奇妙な言い伝えを聞く。
「大昔はどこの国にも村にも、天気を治療する天と結ばれた巫女が居た。しかし天気の巫女は人柱(生け贄)。悲しい運命が待っている。」
そして陽菜の誕生日が近づく中、何かプレゼントを渡したい帆高は 陽菜の弟 凪にアドバイスを仰ぐ。
「帆高は姉ちゃんが好きなんだね」と凪も帆高の気持ちを察し、母親の死から生活のために忙しくバイトばかりさせていた姉に青春をして欲しいとの思いから指輪のプレゼントを勧め、帆高は思い切って指輪を購入。
そんなある日、夏美は前の取材で神主が言っていた天気の巫女の悲しい運命についてを陽菜に話してしまう。
悲しい運命
ある日、凪の計らいで陽菜と二人きりになれた帆高は、
千載一遇のチャンス!と思い切って告白しようと、陽菜を呼び止める。
が、突然 陽菜の叫び声と共に一瞬にして陽菜の姿が消えてしまう。
陽菜の声のする空を見上げると、そこには宙に浮かび、腕や顔など向こう側が見えるほど透けてしまっていた陽菜の姿が。
ゆっくりと地面に戻ってくる陽菜は地上に着くと透けた体も元通りになっていた。
自宅までの帰路、陽菜は帆高に自分があるビルの屋上の鳥井で力を授かった日の事を打ち明ける。
その後、陽菜の家に着いた二人だが、そこに警官がやってくる。
陽菜は帆高を匿い、対応すると警官は捜索願いが出ている家出少年を探していると帆高の写真を見せる。
知らないと言う陽菜に追い打ちをかけるように、保護者の居ない子供だけでの生活は問題だと、後日 児童相談所と共に出直すと言い立ち去る警官。
すると すぐに須賀がやってきて、事務所にも帆高を探す警官がやってきたと言う。
須賀は自らの現在の立場や帆高を誘拐した誘拐犯にされてしまうと、これからの自らの生活がダメになってしまうと、島に帰るための資金を退職金として帆高に渡す。
須賀が帰った後、
家に居られなくなったと荷造りする陽菜と凪を見て、帆高は決心し「一緒に逃げよう」と3人で逃亡することに。
東京は記録的な大雨で大洪水。
宿を探すも、ことごとく満室。さらに身分証明書もない子供だけの3人を泊めてくれる場所も無かった。
3人は途方に暮れる中、街で警官に呼び止められ、手配中の帆高の素性もバレそうになる。そして帆高は2人を逃がすために囮になろうとするがすぐに捕まってしまう。
捕らえられた帆高を見て焦る陽菜は咄嗟にお願い!と祈ると、超巨大な落雷が近くの車を直撃。大炎上すると、警官はそちらの方へ。
その隙に3人は難を逃れ、知らずに入ったラブホテルに宿泊。
疲れて眠る凪の横で、丁度深夜0時。
陽菜へ指輪をプレゼントする帆高。
驚き笑顔で指輪を受け取ると、陽菜は帆高に「この雨止んで欲しいと思う?」と問うと、帆高は特に何も考えず「うん」と即答。
それを聞いた陽菜は思い詰めるように「私、人柱なんだって…」と自らの体が透けてしまっている様子を見せ、夏美から聞いた晴れ女である自分の運命を帆高に打ち明ける。
泣きじゃくる帆高に「私がこのまま死んじゃったら、凪をよろしくね」 という陽菜。
しかしそんな陽菜に「ダメだ。俺達は3人で暮らすんだ。ずっと一緒だ」と指輪を陽菜の左手薬指につけると、感極まった陽菜は帆高を抱きしめる。
その夜。
不思議な世界で目覚めた陽菜の身体は既にほとんど透明になってしまい、帆高からもらった指輪も指をすり抜けてしまい、泣き崩れる。
運命に抗う
一方、朝 目覚めた帆高と凪は、陽菜の姿がないことに慌てていると、
突然部屋に突入してきた警官達に捕まってしまう。
連行され、ホテルから出ると、昨夜までの大雨がウソのように晴天だった。
と、帆高が空を見上げると、陽菜に渡したはずの指輪が帆高の目の前に落ちてくる。
指輪を拾い、泣き崩れる帆高。
パトカーで聴取を受ける中で、陽菜が実は15歳の中学生で生活のために年齢を偽っていた事実を知る。
帆高は陽菜を探しに行きたいと何度も警官に訴えるが相手にされず、
警察署の取調室に着くと、ついに帆高は警官の隙をついて逃走。
途中で鉢合わせた夏美の助けを借りて、警官を撒き、陽菜が力を授かったと聞いていた鳥居のある廃墟ビルへ。
そこで警察から逃走したと聞いて帆高を待ち受けていた須賀と警官に止められるも、「なんで邪魔をするんだ!オレはただもう一度あの人に会いたいんだ!」と叫び、全力で警官を振り切り、決死の思いでビルの屋上へ、「神様、どうか!」と願いを込めて鳥居をくぐり、帆高も陽菜の居る不思議な世界へ飛び込む。
そこで陽菜を見つけ、もう晴れなくてもいい。今度は自分の為に願って!と、陽菜が祈り、二人で現実世界へ。
二人が戻ると、東京に突然雷雨が。
3年後
3年後。
あの事件の後、すぐに逮捕された帆高は陽菜とは会えず、島に戻って残りの高校生活と保護観察処分を終えた帆高は東京の大学へ進学。
あれから東京の雨はずっと降り続け、陸の大半が水没し、都民はその中で暮らしていた。
東京に来て、須賀と再会。
早くあの子の所に行けと言う須賀に背中を押され、
自分達が変えてしまった雨に沈む東京の景色を見て ある思を巡らせながら歩いていると帆高はハッと何かを見つめ、足を止める。
目の前には、水に沈んだ東京に向かって手を組み祈る陽菜の姿と少しの晴れ間が。
帆高が陽菜の名前を叫ぶと、驚き気付く陽菜。
2人は駆け寄り泣きながら抱きつく。
帆高は どんなに世界が変わっても、陽菜と生きていく事を決心し「陽菜。僕達は、大丈夫だ!」と。
この作品を観るには…
小ネタ:君の名は。のキャラクターが沢山登場
立花 瀧は?
晴れ女ビジネスで訪れた先のお婆さんの孫として瀧くんが登場します。
チラっと所か、ガッツリと台詞もあって、2シーンほど出てきます。
宮水 三葉は?
帆高が陽菜への誕生日プレゼントを買いに寄ったMocA-Tokyoルミネ新宿店で店員をしていたのが三葉でした。制服の胸に付けられたネームプレートにもMiyamizu(宮水)と書かれています。
宮水 四葉は?
後半、陽菜が別次元に捕らわれ、ラブホテルから帆高が連行されるシーンで、東京では数ヶ月ぶりに空が晴れたとニュースで取り上げられる中、学校のベランダから同級生と空を見上げている学生の中の一番手前が四葉です。
勅使河原 克彦&名取 早耶香は?
最初の依頼で陽菜がフリマ会場を晴れさせた後に観覧車に乗っていた男女がテッシーとさやちんです、
花澤綾音と佐倉香菜
凪のガールフレンドで、作中ではカナちゃんアヤネちゃんと呼ばれている女の子二人ですが、その女の子の声を声優の花澤香菜さんと佐倉綾音さんが演じられており、後半女の子2人が名簿に名前を書く際に「花澤綾音」と「佐倉香菜」と名字と名前を入れ替えて書かれたシーンが作中に登場します。